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シンガー・リイマジンのダイブトラックは私が今まで見たなかで最も興味深く、

この時計はあまりにも高価すぎる(9万8000ドル、日本円で約1380万円)ために実用的なダイバーズウォッチとは言えない。それにダイビング用コンピュータほど正確でも便利でもない。さらに49mmのケース径に19.67mmの厚みでは、日常的に着用できると考える人がいるかどうかも疑問だ。それでもなお、この時計はこれらすべての問題点はあるひとつのアプローチによって帳消しになる。それはダイバーズウォッチのプラットフォームが最も必要としている、非常にクリエイティブなアプローチをこの時計が見せているという点だ。

 ダイバーズウォッチのカテゴリはしばらくのあいだ停滞しているように感じられる。私は優れたダイバーズウォッチが大好きで、自分でも所有しすぎていると思うほどだ。しかし形態は機能に従うという定説に従うと、ダイバーズウォッチはひとつの主題(テーマ)しか書けない作曲家のようなものである。その主題をどう発展させるかに悩み、結果として同一の主題の“変奏曲”しか作れていない。なぜならダイバーズウォッチのニーズや規格は現代においてすでに不必要なものであり、そのデザインが確立されるころにはダイブウォッチが実際の計時ツールとしての役目を引き継いでしまっていたからだ。だからこそ今さら完成されたデザインを崩すこともない、ということなのかもしれない。
 私はこれほどクールなダイバーズウォッチがシンガー・リイマジンから登場するとは夢にも思っていなかった。もしポルシェに5分でも乗ったことがある(少しでも興味がある)人に“シンガー”の名前を出せば、そのブランドが作る時計はラップタイマーだろうと予測するに違いない。それもそのはずだ。シンガー・ビークル・デザインは2009年に設立され、今やポルシェのカスタム分野で最も注目されるブランドのひとつとなっている。しかしシンガー・リイマジンは2015年にイタリア人時計デザイナーのマルコ・ボラッチーノ(Marco Borraccino)氏と、シンガー・ビークル・デザインの創設者であるロブ・ディッキンソン(Rob Dickinson)氏との偶然の出会いから生まれた。ボラッチーノ氏は時計のデザインのアイデアを持っており、それをマスターウォッチメーカーのジャン・マルク・ヴィダレッシュ(Jean-Marc Wiederrecht)氏のところに持ち込んだところ、彼は時計の基幹となる完璧なアジェングラフムーブメントが開発中であることを明かした。さあ、クルマに乗り込んでこの時計にまつわる短い旅を始めよう。

シンガー・リイマジンの“シンプルな”クロノグラフウォッチ
 今年のWatches & Wondersの前までは、シンガーと聞いて思い浮かぶのはドライビングクロノグラフだった。私は今年のGeneva Watch Daysでもそれらをチェックしていた。最も興味を引かれたのは、アジェングラフムーブメントを搭載した各時計において、ブランドがクロノグラフと時刻表示によってどのような表現をしていたかということだ。また、すべてのモデルには一体型のフード付きラグケースデザインが採用されている。

シンガー 1969 クロノグラフと1969 タイマー。
 ブランドの1969コレクションにはオメガのマーク IIや後期のスピードマスターを思い起こさせるステンレススティール(SS)やブロンズケース製のモデルがあり、いずれも40mmサイズだ。1969 タイマー(上記写真右)は一般的なクロノグラフ機能を有しており、時針と分針、ゼロリセット/フライバック機能を備え、インダイヤルはない。一方の1969 クロノグラフ Ref.SR201(上記写真左)ははるかに複雑で、文字盤の6時位置にある回転ディスクが時刻を表示する。中央には3本のクロノグラフ針があり、1番長い針が秒を表示、次に長い針が分をカウントし、最も短い針はマーケットで唯一とも言える60時間積算針となっている。


 昨年発表されたのはSS、ブロンズケースのモデルで、上の写真を見ると1969 タイマーのアジェングラフムーブメントの作りがやや簡素になってることが分かるだろう。しかしより特殊な(そして目まぐるしい)ディスプレイを持つモデルについて聞かれれば、トラック1 エンデュランスエディションが思い浮かぶ。この時計はチタンケースにゴールドのZrN(窒化ジルコニウム)コーティングが施されており、サイズは43mmで厚さが15mm。文字盤の外周にはジャンピングアワーとミニッツトラックがあり、中央には24時間のクロノグラフ積算計が搭載されている。この時計は24本限定で作られたもので、8万2500ドル(日本円で約1160万円)という価格にもかかわらず、これほどまでに気に入ってしまっている理由は正直なところ自分でもよく分からない。


 シンガー・リイマジンはその存在理由のすべてが、過剰ともいえる技術を用いて、自らのテーマに基づき過剰に作り込まれた荒唐無稽なバリエーションを展開すること(リフレインはお好きだろうか?)にあるように感じられる。そしてそれらは非常に高額だ。最近発表されたミンのアジェングラフ 20.01 シリーズ3(ゴールドケースで価格は4万3500スイスフラン、日本円で約720万円)と比較しても、シンガーの時計は別次元の価格帯にある。しかしシンガー・ビークル・デザインのクルマを手に入れる顧客はレストアされたポルシェ964に100万ドル以上を支払うような人々だ。彼らにとって大した問題ではないだろう。


シンガー・リイマジン ダイブトラック
 2021年、シンガー・ビークル・デザインはオールテレイン・コンペティション・スタディ(ACS)を発表した。これはオフロードやターマックラリーに対しオマージュを捧げたモデルであり、まさに“やるべきことをやった”いい例だ。シンガー ダイブトラックとの関連性を考えると、このACSが最も近しいように思う。ACSもダイブトラックも技術的にはオフロード向けに作られているが、ダイブトラックはオフロードから遠く離れた場所で使われる時計だ。
 ダイブトラックの主要な機能は、ダイビング経験がある人ならすぐに理解できるだろう。とはいえ私も、実際に手にするまで完全には把握できなかった。なので少し説明しよう。

 ダイビングを安全に行うために最も重要な要素のひとつに時間管理がある。これは単にエアがなくなるのを防ぐだけではなく、ダイビングに関連する健康リスクを避けるためでもある。ダイブトラックの文字盤には時刻表示機能はない。その代わり、文字盤の上では24時間表示のアジェングラフ自動巻きムーブメントとクロノグラフ機能に焦点が当てられている。水中で把握する必要があるのは、潜る深さに応じた“最大潜水時間”と、体内の血液や組織に溜まった窒素を排出するための“減圧停止期間”だ。この時計はダイブコンピュータと併用しての使用が想定されている。
 ケースの右側にはクロノグラフ用のフリップアップ(跳ね上げ式)ロックがある。水に入る直前にクロノグラフを起動し、その後ロックを元に戻すとクロノグラフが作動、クロノグラフ針と60分積算針で合計のダイブ時間を計測することができる。これらすべては、下の写真にあるアジェングラフ自動巻きムーブメントによって動作する。非常に複雑な構造のムーブメントが好きな人からすると、スプリット機能のない“シンプル”なクロノグラフとしてこれ以上に難解で素晴らしいものはなかなか見つからないだろう。




 ケースはグレード5のチタン製で9時位置にはヘリウムリリースバルブがあり、300mの防水性能を備えている。316Lステンレススティール製のベゼルには、大量のスーパールミノバも塗布されている。時刻を確認したい場合は、ケース側面にM.A.D.1に似た仕組みの回転式バレルがある。しかしこの時計における核心的な機能はこれだけではない。時計のサイズは直径49mm、厚さ19.67mmと巨大だが、水中ではそれほど気にならないだろう。そして水中でこそ、この時計は真価を発揮する。

 さて、あなたは海に入り海底に到達した。クロノグラフの60分積算針はルミノバが充填された明るいオレンジ色の大きな針で、潜水時の経過時間を計測している。しかし、海底でどれだけの時間を過ごせるのかも知っておきたい。ここで逆回転防止機能付きのダイブベゼルを回転させ、ピップ(目印)をクロノグラフの積算針に合わせる。その後、海底に滞在できる時間を慎重に見守る。そして上昇する時間になったら減圧停止レベルまで上昇し、再度ダイブベゼルを回してその時間を計測する。この操作のあいだもクロノグラフの針は、常に潜水全体の時間を計測している。

 これらの機能は非常に斬新だが、私がこの時計で最も気に入っているのはチームがダイバーズウォッチを水中以外でどのように役立たせるかを考えた点だ。厳密には、水中から出た瞬間にダイビングが終わるわけではない。ボラッチーノはこの時計がダイビング後のディナーにも着用できるものになればと考えていた。ダイブコンピュータは外してバッグにしまうとしても、次のダイブまでの“水面休息時間”(体内に溜まった窒素を排出する時間)を考慮しなければならない。ダイヤルの中央部には、“Chill”、“Dive”、“Fly”という3つのセクションからなる24時間積算計が見える。この水面休息時間はさまざまな要因に左右されるが、基本的にはクロノグラフを作動させ続けていれば時間が合計され、“Chill”する時間を示し、次のダイブまでの休息時間を知らせてくれる。そして6時間後には再びダイブセクションに入る。


 次のダイブ時にはクロノグラフをリセットしてリスタートする必要がある。しかしダイブ旅行中にこれを1回、2回、3回と繰り返していると仮定しよう。最後に計測しなければならないのは、飛行までの時間だ。最後のダイブから18時間以内に飛行機に乗ってはいけない(さもないと高高度に達したときに減圧症のリスクがある)。クロノグラフを作動させてさえいればディナーを楽しんだり、友人とリラックスしたり、好きなことをしているあいだに飛行機に乗れるようになるまでの残り時間を確認することができる。

 このように、シンガーのダイブトラックは時間管理の観点からはとりわけ実用的な時計ではないし、着用しやすいわけでもない。またプロのダイバーにとっては価格的にもまったく意味がない。しかし、私はそんなことはまったく気にならないのだ。このレベルのクリエイティビティこそ、私がダイバーズウォッチに対して感じていた倦怠感から抜け出すために必要だったものだ。
シンガー・リイマジン ダイブトラック。直径49mm、厚さ19.67mmのグレード5チタン製ケース、300m防水。マットブラックのベースに12個の夜光インデックスを配置。ケースサイドにアワーディスク。中央にジャンピングアワー、ジャンピングミニッツ、スイープセコンドを備えたクロノグラフ。6時位置に4分の1時間、2分の1時間、1時間を示す時刻表示。アジェングラフの24時間計自動巻きクロノグラフを搭載、部品点数479個、56石、パワーリザーブは72時間。フォールディングバックル付きブラックラバーストラップ、ダイビングスーツの上から快適に着用できるマジックテープ付きのダイビング用テクニカルテキスタイルストラップ。価格9万8000ドル(日本円で約1380万円)。

ウルベルク 搭載したUR-150 “スコーピオン”が登場

小規模ブランドであるウルベルクが新しいモデルを発表するのは、とても喜ばしいことだ。というわけで、新作UR-150に万歳三唱をしよう。ウルベルクにしては少しカーブが強調したケースと、大幅に拡張された時刻表示が特徴で、彼らのラインナップのなかでも最も大胆なサテライトディスプレイのひとつだ。

 新たなメカニズムを採用したUR-150 “スコーピオン”では、針先が弧を描きながら分表示を行うが、従来の120°から240°まで拡大され、視覚的により正確な分表示を実現した。一方で時を示すフレームは、60から0へ100分の1秒でジャンプする。このジャンプにはウルベルクがこれまで挑んだなかで最大の距離とパワーが求められたため、UR-150のフライホイールには速度調整器が搭載された。これは通常、ミニッツリピーターのチャイムを鳴らす順序を調整するために使用される機構で、レトログラード針の復帰をスムーズにしつつ、表示のスピードを維持する役割を果たしている。

 新しいスコーピオンにはふたつのバージョンがあり、それぞれ異なる仕上げが施されている。“タイタン”はサンドブラストとショットブラスト仕上げのチタンとスティールに、グリーンのアクセントや時刻表示フレームを組み合わせたデザインが特徴だ。一方“ダーク”はサンドブラストとショットブラスト仕上げのチタンに、アンスラサイトPVD加工されたスティールを組み合わせている。なおどちらの時・分表示にもスーパールミノバを塗布している。ケースサイズは42.49mm×14.79mm、ラグからラグまでは52.31mm、50mの防水性能を備え、また何層にも重なった立体的なウロコのようなラバーストラップはKISKA製である。

 新しいメカニズムを採用したムーブメントには、自動巻きのツインタービン巻き上げシステムが搭載されており、これは裏蓋から鑑賞できる。パワーリザーブは約43時間だ。それぞれのバージョンは50本限定で、タイタンは8万8000スイスフラン(日本円で約1520万円)、ダークはそれより1000スイスフラン(日本円で約17万円)高い価格設定となっている。


我々の考え
私はウルベルクが大好きだ。すでに心引かれる未来的な時計のなかでも、ウルベルクは最も迫力のあるデザインを生み出していると感じる。ウルベルクにしろ、MB&Fにしろ、その他いくつかにしろ、どれも安くはない。しかし彼らは同じものを何度も作り続けているわけではなく、常に新しい挑戦をしている。それだけに彼らが素晴らしい新作を発表する日はとてもワクワクする。ただ、実物を見るまでしばらく待たなければならないのが残念だ。


 まだ詳しくは分からないし、実物も見ていないが、この時計は以前から気に入っていたUR-100よりも快適につけられるモデルのように思える。UR-100は今日まで、誰かが“ウルベルク専用の白紙小切手”を渡してくれるなら自分が選びたいウルベルクだった。ただこの新作はかなり時刻が読み取りやすくなっている。とはいえ、普通の時計のように針を1回転させるわけにはいかないのかとも思う。240°の“スコーピオン”スナップをする必要があるのか? サテライトディスプレイは続けるのか? スコーピオンはこう言うだろう。“仕方ないんだ。これが僕の本性だから”と。


基本情報
ブランド: ウルベルク(Urwerk)
モデル名: UR-150 “スコーピオン” タイタン(UR-150 "Scorpion" Titan)、UR-150 “スコーピオン” ダーク(UR-150 "Scorpion" Dark)

直径: 42.49mm
厚さ: 14.79mm
ラグからラグまで: 52.31mm
ケース素材: サンドブラストとショットブラスト仕上げのチタン(タイタン)、サンドブラストとショットブラスト仕上げのチタンとアンスラサイトPVD加工されたスティール(ダーク)
インデックス: サテライト式時刻表示
夜光: あり、時・分針にスーパールミノバ
防水性能: 50m
ストラップ/ブレスレット: KISKA製ラバーストラップ


ムーブメント情報
キャリバー: UR-50.01
機能: サテライト式時・分表示(アルミニウム製サテライト時針、真鍮製回転台、アルミニウム製レトログラード針)
パワーリザーブ: 約43時間
巻き上げ方式: 自動巻き(ツインタービンシステム)
振動数: 2万8800振動/時
石数: 38
追加情報: サーキュラーグレイン&サンドブラスト&ショットブラスト&サーキュラーサテン仕上げ、面取りされたスクリュー針

価格 & 発売時期
価格: タイタンは8万8000スイスフラン(日本円で約1520万円)、ダークは8万9000スイスフラン(日本円で約1540万円)
発売時期: 発売中
限定: あり、世界限定各50本

https://www.yokowatch.com/Iwc-Watch.html

正確にはロレックスのエクスプローラー Ref.1016の愛好家として知られている。

しかし彼の時計への興味はロレックスの質素でコンパクトなスポーツモデルだけにとどまらない。ヴィンテージのホイヤーや、ミッドセンチュリーのヴァルカン クリケット、そしてエクスプローラーのなかでも一風変わったモデルであるエクスプローラーIIまで、パーク氏は特に1970年代の個性的な時計に愛を注いできた。

 「子供のころから時計が大好きだったんです」と47歳(記事掲載時)の俳優であり作家、コメディアンでもあるパーク氏は語る。「自分のことをコレクターとまではいえませんが、気づかないうちに集めていましたね。時計が壊れて使えなくなっても、手放さなかったので」


それらの大半は、多くの人が子供時代に使っていたであろう手ごろなクォーツウォッチだった。転機が訪れたのは2015年か2016年ごろのこと。「『フアン家のアメリカ開拓記(原題: Fresh Off the Boat)』に出演して数シーズン経ったころで、人生で初めて、そう、お金に余裕ができたんです」とパーク氏は言う。「それで自分へのご褒美に、ロレックスを買おうと思ったんです。韓国系移民の家庭で育った僕にとって、ロレックスはアメリカでの成功を象徴する究極のシンボルのようなものでした」


彼はロレックスの販売店に入り、“バットマン”GMTを見つけて購入した。「まだ店舗に行けば買えた時代でした」と彼は言う。このバットマンはコレクターを含む多くの人から称賛され、パーク氏はさらに時計収集に興味を持つようになった。そこから収集への本格的な道が始まった。


ここに紹介するのはパーク氏のコレクションに含まれる時計の一部と、個人的および仕事上で重要な意味を持つ収集性の高いコミック本である。

スウォッチ イェーガーマイスター GB404
これはおそらくパーク氏にとって最初の時計で、1980年代のイェーガーマイスターとのコラボモデルだ。若いころに彼はこのプラスチック製のクォーツモデルを使い古し、やがてどこかでなくしてしまった。

その後パーク氏が時計収集にのめり込むと初心に立ち返り、長いあいだ行方不明になっていたこの最初の時計を買い直すことにしたという。彼はその時計のイメージが鮮明に思い浮かんだと語る。「記憶というのはある物ごとを自分なりに覚えていても、その後それに触れたとき、記憶していたものと微妙に違うと感じることがあります。記憶やイメージが何かの影響で変質していることが多いのでしょう。でもこの時計に関しては、すべてが記憶どおりでした」


スウォッチのイェーガーマイスターモデルを探すためにパーク氏はeBayを利用したが、まったく同一のモデルを見つけるのは容易ではなかった。「eBayにはスウォッチがたくさん出品されていて、80年代のモデルも多いのですが、このモデルはなかなか見つかりませんでした。スウォッチが流行し始めたころの最初のシリーズにラインナップされていたものです。僕が小学生だったころだと思います」

 「今でもときどきつけています。控えめな印象のスウォッチで、子供のころはそれが好きだったのを覚えています。友達の何人かは派手でカラフルなスウォッチを持っていましたが、僕のはどこか大人っぽくて、お父さんがつける時計のように感じていたんです」


ロレックス エクスプローラーII Ref.1655


 『アクアマン(現代:Aquaman)』の次回作を完成させようとしていたパーク氏は、これまでの習慣に従ってプロジェクト終了後のご褒美に腕時計を購入することにした。「よし、ずっと欲しかったものを買おうと思い、エクスプローラーII Ref.1655を手に入れることにしました」

 「エクスプローラーIIが洞窟探検家のために特別に作られたというストーリーが大好きなんです」とパーク氏は言う。「用途が特化しているのが魅力的で、少し滑稽にも感じます。これまで1度も洞窟探検家に会ったことはありませんが、彼らのためだけに時計が作られているのがおもしろいですね。それほど売れなかったのも不思議はありません。確か1971年に発売された個体だと記憶しています。僕のは1974年に購入されたものなので、そのあいだずっと店頭に残っていたのでしょうね」


パーク氏は70年代の時計が大好きで、この年代の時計を多く所有している。このエクスプローラーIIはエリック・ウィンド(Eric Wind)氏から購入した。「彼は信頼できる素晴らしい人です。ヴィンテージ時計を集めるうえで信頼できる相手がいることは本当に重要です」
ヴァルカン ローズゴールド製クリケット Cal.120

「時計としてのクリケットが大好きなんです」とパーク氏は言う。「クリケットの歴史、大統領の時計としての歴史が好きなんです」。しかしローズゴールド(RG)製のモデルに出合ったとき、似たものを見たことがなかったので、本物かどうか少し疑いました。そこでエリック・ウィンド氏にその時計の写真を見せると、いい個体だと保証して不安を和らげてくれたそうだ。

 「アラームの音をとても気に入っています。古きよきの鐘のような音で、その音から時計の歴史を感じることができます」とパーク氏は言う。
ホイヤー シルバーストーン Ref.110.313R

ホイヤーのなかでもシルバーストーンを選んだことから、70年代の時計に対するパーク氏の愛着が伝わってくる。このデザインは彼に1970年代のテレビを思い起こさせるという。シルバーストーンはカレラやオータヴィア、モナコほどの人気はないかもしれないが、その独特な魅力と大振りなサイズがパーク氏がこの時計を身につける理由となった。彼はこの時計をDCヴィンテージ・ウォッチのニック・フェレル(Nick Ferrell)氏から購入した。
 「この時計は僕が生まれた1974年に発売されました」とパーク氏は語る。「この大きなケースや、70年代らしいクラシックなデザインが本当に気に入っています。この時計はプロダクション会社Imminent Collisionを設立したときに手に入れました。ほかの人のためにプロジェクトや機会を作るのは、昔からやりたかったことです。旧友のヒエウ・ホウ(Hieu Ho)とマイケル・ゴラムコ(Michael Golamco)と一緒に会社を立ち上げました」

もうひとつ
イエロー・クロウ1巻 漫画本(1956年)
 パーク氏が初めて手にした高級時計はロレックスのバットマンだった。子供のころにコミックを集めていたことを考えるとふさわしい選択だ。現在パーク氏はマーベル・ユニバースで秘密諜報員ジミー・ウー役を演じている。ジミー・ウーは、マーベルの前身であるコミックアトラスの『イエロー・クロウ(原題:Yellow Claw)』の1巻で初登場したキャラクターだ。

 「僕はアジア系アメリカ人研究のバックグラウンドがあり、このコミックの表紙には心に強く響くものがたくさんありました。特にイエロー・クロウというキャラクターは、本質的にはフー・マンチューは黄禍論(黄色人種が白色人種を凌駕するおそれがあるとする主張)といった人種差別的なカリカチュアです」とパーク氏は言う。「とても興味深かったのは、そのような人種差別的なカリカチュアを悪役にしながらも主人公をアジア系アメリカ人にしたことです。当時としては非常に興味深い試みだったと思います」


このコミックは購入時保護ケースに入れられ、保存状態に対するグレーティングが表示されていたが、パーク氏は届いた後にケースを開けてページをめくったという。「子供に戻ったような気分でした」と彼は振り返る。「時計についても僕は同じように考えています。所有して、身につけて、実際に使いたいんです。価値にはあまり関心がなく、楽しむことが1番大事です」

https://www.hicopy.jp/brand-copy-IP-1.html

https://www.hicopy.jp/brand-copy-IP-26.html

コラボモデルの新作にはデイト表示とムーンフェイズ機能が搭載された。

今週初め、ニューヨークを拠点とするメンズウェアブランド・ノアがタイメックスとのコラボウォッチの第2弾を発表した。この時計は2023年夏に発売されたヴィンテージテイストのアール・デコ風タンクウォッチの続編にあたる。前作と同様に段差のあるケースデザインを特徴としながらも、今回はクォーツ駆動でデイト表示とムーンフェイズ機能を搭載し、美しいブラウンレザーストラップが取り付けられている。価格は手ごろな198ドル(日本円で約3万円)に据え置かれ、ノアのウェブサイトで予約が可能だ。出荷予定は2025年6月上旬とされている。
 ゴールドカラーメッキが施されたステンレススティール(SS)製のケースは縦37mm×横25mmで、カルティエのタンク マストやタンク LCの最大サイズよりやや大きい。独特のケースデザインを持つこの時計は見た目にずっしりとした重厚感があり、カルティエのタンクよりもタフな印象だが、この厚みが魅力をさらに引き立てている。前作からの違いとしてはこの新作ではムーンフェイズムーブメントを搭載しており、月の29.5日周期の現在位置を表示する仕様となっている。これは前作のデイ&ナイトインジケーターに代わるものだ。ノアがムーンフェイズを選択したのは、伝統的なスタイルのドレスウォッチをさらに追求するためだったのかもしれないが、実際にはタイメックスが1作目のサン&ムーンムーブメントを廃止したことが背景にある可能性が高い。理由はどうあれ、この新作は技術的にはオリジナルよりも進化している。

 今年の6月にも述べたように、ノアは中価格帯の現代的なメンズウェアブランドとして独自の地位を確立している。シュプリームの元クリエイティブディレクターで、現在はJ.クルーのメンズクリエイティブディレクターを務めるブレンドン・バベンジン(Brendon Babenzien)氏と、エステル・ベイリー・バベンジン(Estelle Bailey-Babenzien)氏によって設立されたこのブランドは、ニューヨークとロンドンの影響を受け、若々しいスケート文化にインスパイアされつつ伝統的なスタイルを再解釈している。

 2024年においてはエメ・レオン・ドレを除き、ファッション、伝統的なメンズウェア、ストリートウェアをシームレスに融合させたブランドはまれである。ノアの美学はカジュアルでありながら洗練されており、スーツを着なくても上品さを表現できることを証明している。それはストリートウェアやスウェットパンツを捨て去るということではなく、それらをより洗練された形に再構築することを意味している。例えば、それらをゴールドのタンクウォッチと合わせるようなスタイルだ。
 ノア×タイメックスのムーンフェイズウォッチはノアの公式サイトで198ドル(日本円で約3万円)にて予約注文を行なっている。

我々の考え

2024年6月に1作目の受注生産が発表された際、その売れ行きは非常に早かった。あまりに早かったため、大半が転売業者によって購入され、すぐにeBayに出品されたようだ。特にこれらの注文が2025年4月配送予定の先行予約分だったと知ると、さらに苛立たしい。しかし初回発売時の盛り上がりに惑わされて冷静な判断を失わないようにしたい。
 この時計は依然として非常に優れた価値を提供している。私は前作のデイ&ナイト表示モデルを実際に手に取って試す機会を得た。予想していたよりも少し厚みがある印象を受けたものの、その価格帯では十分に魅力的なデザインだった。もし来夏まで自宅にムーンフェイズウォッチが届くのを辛抱強く待てる人であれば、今回予約を入れる価値は十分にあったと断言できる。

基本情報
ブランド: ノア×タイメックス(Noah×Timex)
モデル名: ノア×タイメックス ムーンフェイズウォッチ

直径: 37mm(縦)×25mm(横)
ケース素材: ゴールドカラーメッキを施したSS
文字盤色: ホワイト
インデックス: アプライド
夜光: なし
防水性能: 5気圧
ストラップ/ブレスレット: クロコダイルパターンのレザーストラップ

ムーブメント情報
キャリバー: クォーツ
機能: 時・分・秒表示、デイト表示、ムーンフェイズ

MB&Fは20周年を記念して、このアイデアを過去10年の傑作ともいえるふたつのモデルで復活させた。

2009年、MB&Fが初めてレガシー・マシンの開発を始めたときの最初のアイデアは、LM1に長くて彫刻的なデザインの(“ホーン”と呼ばれる)ラグを使うことだった。しかしストラップをケースに近い位置にするか、それともラグの先端にするか、どちらがしっくりくるのかが決まらず、結局そのまま計画はストップしてしまった。そのあとこのアイデアが再び動き出したのは2021年のこと。LM1の10周年を記念して、スティールケースとブラックダイヤルのプロトタイプが製作され、ラグには2つの穴を設けることでストラップのフィット感を調整できる仕様になった。この時計は同年に行われたフィリップスオークションにて27万7200スイスフラン(当時の相場で約3330万円)という価格で落札され、収益の多くが非営利団体のセーブ・ザ・ライノ・インターナショナルへ寄付された。

MB&Fは20周年を記念してスーパーコピーn級品 代引き、このアイデアを過去10年の傑作ともいえるふたつのモデルで復活させた。それが、2015年にスティーブン・マクドネル(Stephen McDonnell)氏が開発したLM パーペチュアルと、2024年に同じくマクドネル氏が手がけたLM シーケンシャル フライバックだ。どちらのモデルも驚くほど立体的で彫刻的なムーブメントを持ち、SS製ケースに収められている。サイズは共に44mmで、LMパーペチュアルは厚さ17.5mm、シーケンシャル フライバックは18.2mmと、厚さが少し異なる。

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ダイヤルプレートはロジウム仕上げで、ほかのパーツと同じく金属の質感を生かしたデザインになっている。ただしブラックラッカー仕上げのインダイヤルとブルースティールの針がアクセントとなり、全体的に少し違った表情を加えている。ブランドによると、このブラックラッカー仕上げは特に難しく、ほんの少しのホコリでもすべてが台無しになってしまうほど、繊細な作業が必要だそうだ。

この時計はとても印象的だが、名前の由来になっている“ロングホーン”ラグも同じくらい目を引くポイントだ。その違いを完全に言葉で伝えるのは難しいが、実際に見ると以前の記事で撮影したモデルとは明らかに違いがあるのが分かる。比較写真も下に載せているので、ぜひ確認して欲しい。さらにこのラグは、ストラップを取り付ける穴の位置を変えることで、手首の大きさに合わせてフィット感を調整できるようになっている。細い手首でも太い手首でも、快適につけられる工夫がされているのだ。
ムーブメントは相変わらずクールで、仕上げも見事だ。手仕上げによる面取りの角や磨き上げられた見返しリング、コート・ド・ジュネーブ装飾、手彫りのエングレービングなど、細部までこだわりが詰まっている。しかもこのクオリティが、限定生産の40本それぞれにしっかり反映されているのも驚きだ。今回のモデルはブランドの20周年を記念して、それぞれ20本ずつの限定生産だ。価格はどちらも同じで、税別16万8000スイスフラン(日本円で約2890万円)となっている。
我々の考え
スイス時計業界では、今年はいろいろな記念が重なる特別な年だと言われていた。そしてMB&Fの20周年は、ヴァシュロンの270周年にはさすがにおよばないものの、とても力強いスタートを切ったのは間違いない。さらにこれがまだ序章に過ぎないという話も出ていて、これからどんな展開が待っているのか、期待が高まるばかりだ。
このケースの形状を見た瞬間に、これは好きだと思った。最初に頭に浮かんだのは、ヴォーシェ社(Vichet)製ケースを使ったパテック フィリップのRef.2497 “フラートン”や、ちょっと変わった2497/2498、2498のデザインだ。どれも長いラグが特徴で、滑らかな傾斜を描くフォルムがとても印象的だ(もしピンと来ないなら、関連の記事をチェックしてみて欲しい)。“もしMB&Fがヴォーシェ製ケースだったら、こんな感じになるんだろう。すごくカッコいいじゃないか”と直感的に思えた時点で、これは間違いなく成功だと思う。実際にその感想をそのままマックス・ブッサー(Max Büsser)氏にメッセージで送ったくらいだ。こういう細かい部分にこだわるところが、マックス氏と彼のチームらしいと思う。
MB&Fにラグからラグまでの長さを教えてもらえないか聞いたところ、なんと親切にも改めて測ってくれた。クラシックなケースは全長50.37mm、新しいロングホーンは53.99mmで、3.5mm以上長くなっている。ただ数字だけではなく、ラグの傾きや手首へのフィット感も影響するため一概に長いとは言い切れない。いつか実物を試せる機会があれば、細腕の同僚タンタンと一緒に、自分たちの手首にどんな風にフィットするのか試してみたい。確かに写真ではモデルの手首からラグが少し飛び出しているが、MB&Fがつけにくい時計をつくるとは考えられない。
MB&Fでどれを選ぶか考えるとき、いつもEVOケースにするかスタンダードケースにするかで悩んでしまう。パーペチュアルは厚さ17.5mm、シーケンシャル フライバックは18.2mmと結構厚みがあるが、幅44mmのサイズ感にしては意外とつけやすい。EVOケースは防水性や耐衝撃性が高くて実用的ではあるものの、カラーダイヤルプレートにブラックのインダイヤルが少し浮いて見えるのが気になっていた。それにラッカー仕上げではないブラックダイヤルは、奥行きが足りない感じがする。正直、ブラックラッカーダイヤルがホワイトよりもはるかに難しい仕上げだとは考えたこともなかった。今回のモデルのように全体をシンプルなワントーンでまとめたデザインは、自分にとってほぼ完璧と言える仕上がりだと思う。
基本情報
ブランド: MB&F
モデル名: LM パーペチュアル(LM Perpetual)/LM シーケンシャル フライバック(LM Sequential Flyback)

直径: 44mm(LM パーペチュアル)/44mm(LM シーケンシャル フライバック)
厚さ: 17.5mm(LM パーペチュアル)、18.2mm(LM シーケンシャル フライバック)
ケース素材: ステンレススティール
文字盤: 光沢のあるブラックラッカー、ロジウムメッキのベースプレート
インデックス: ホワイトインデックス、ブルースティール針
夜光: なし
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: カーフレザーストラップ、SS製フォールディングバックル
LM パーペチュアル “ロングホーン”
LM シーケンシャル フライバック “ロングホーン”
ムーブメント情報
キャリバー: スティーブン・マクドネルがMB&Fのために開発した完全一体型永久カレンダー(LM パーペチュアル)、スティーブン・マクドネルがMB&Fのために開発した完全一体型デュアルクロノグラフフライバックシステム(LM シーケンシャル フライバック)
機能: 時・分表示、曜日表示、日付・月・うるう年表示、パワーリザーブインジケーター(LM パーペチュアル)/時・分表示、ふたつの独立したクロノグラフ、フライバック機能付き“ツインバーター”(LM シーケンシャル フライバック)
パワーリザーブ: 約72時間
巻き上げ方式: 手巻き
振動数: 1万8000振動/時(LM パーペチュアル)/2万1600振動/時(LM シーケンシャル フライバック)
石数: 41(LM パーペチュアル)/63(LM シーケンシャル フライバック)
クロノメーター: なし
追加情報: サファイアクリスタル(表面および裏蓋)は両面反射防止コーティン