スーパーコピー時計

ラルフ ローレンが867コレクションをアップデート。

ラルフ ローレンはこんな時計をつくる必要はない。確かに“モールウォッチ”(ショッピングモールといったありとあらゆる場所で手に入る時計のこと)をつくるほうが簡単で、やりやすいかもしれない。しかし、RL(ラルフ ローレン)のスクエア 867 コレクションがアップデートされたことで、このモデルの本来あるべき、小振りかつ貴重なゴールド製ドレスウォッチの姿が再確立した。万人受けはしないかもしれないが、時計の世界では確実に存在感を発揮するだろうし、必要以上に優れたものになったのだ。

 867コレクションは2009年から歴史が続くスクエアウォッチだ。ケースサイズは28mmと32mmの2種類があり、そこからスターリングシルバーか18Kローズゴールドから素材が選べ、計4種類のバリエーションを展開している。今回、32mmのRGを手にすることができたが、試着してみた結果、私は28mmのシルバーがいちばんお気に入りになったかもしれない。その好みの琴線に触れるのは、コストの差もあるのだが、ほとんどはどちらのデザインが好きかということが大きい。スクエアウォッチは、スペックシートでサイズを見た数値を想像するより、思ったよりも常に少し小さく見積もったほうがいい。少なくとも私はそうしている。

ラルフ ローレン スクエア 867 コレクションのイメージ
 新しい867コレクションは、28mmのスターリングシルバーが8250ドル(日本円で約108万7000円)、32mmのシルバーは8350ドル(日本円で約110万円)、32mmのRGが1万7000ドル(日本円で約224万円)、28mmのゴールドは1万5500ドル(日本円で約204万1000円)と、決して安くない値段だ。どの時計にも言えることではあるが、ラルフ ローレン スクエア 867 コレクションは万人受けを狙ったものではなく、実はそれが楽しみのひとつでもあるのだ。

 ラルフ ローレンの時計は比較的新しい。ラルフ ローレンとリシュモンによるパートナーシップは、2009年に始まったばかりのため説明する価値があるだろう。ラルフ ローレンは、ファッションブランドがブランド名をライセンスアウトして、安いクォーツウォッチを大量に売りさばいてお金を巻き上げるようなブランドではない。ミニッツリピーターやトゥールビヨン、ハンドエングレービングを施したケースなど、ラルフは本格的な時計をつくっている。RLは、パートナーシップの立ち上げ時に867コレクションを発表した。それ以来、ブランドの基盤ラインとして機能している。

 867コレクションにインスピレーションを与えたであろう、ヨーロッパの時計にどことなく似ているように見えるが、これらはオマージュ作品とは言い難いものだ(そのなかには、デザイナーであるラルフ・ローレン氏個人の時計コレクションも含まれている。彼自身がRLウォッチのデザインに携わっているのは、単純に時計を愛しているからにほかならない)。

 数百年の歴史の重みがあるヨーロッパのブランドと比較すると、RLの製品は少し控えめな印象がある。ラ・メゾンのような大仰なタイトルの権威を守ることよりも、アール・デコのスタイルを、クールで新鮮に見せることに重きを置いているのだ。

ラルフ ローレン スクエア 867 コレクションのリストショット
 私の故郷であるシカゴから、アール・デコにちなんだ類推をご紹介しよう。しばしお付き合いを。867は石灰岩の外壁と取引フロアを持つ、自分本位な感じの直角で単調なシカゴ・ボード・オブ・トレード・ビルディングのようではなく、黒御影石と金箔のアクセント、そしてシャンパンボトルのような屋根を持つ、カーバイド & カーボンビルのような作品だ。

 867コレクションは明らかにアール・デコ調ではあるが、きちんとした規則正しいものではない。アラビア数字に大きなローマ数字を交互に配置した、温かみのあるラッカー仕上げのオフホワイト文字盤は、この時計で最も優れた部分と言える。ブレゲスタイルの針も、文字盤のフォントとのアクセントになっていていい感じだ。ベゼルからミドルケースにかけては段差があり、全体の厚さは5.7mmしかない。また手首に沿ってわずかにカーブが設けられているため、腕へのフィット感も良好だ。それでも30mの防水性は確保している。もしこの時計を身につけた日、それ以上に水に濡れることがあったら、何かがひどく間違っているということだ。

 すでにサイズについてすべて触れたが、私の華奢な手首(6.3インチ前後、約16cm)には32mmのスクエアケースは少し大きすぎた。ラグの張り出しなどは特になかったのだが、ラグ幅が28mmと、ケースとほぼ同じ幅のストラップだったため、その幅が私には少し大きく感じられた。アリゲーターストラップは、幅の広いサイズから始まり、16mmのバックルまで劇的にテーパード(細く)しているデザインだ。そう、およそ12mmものテーパードがあるのだ。ラグ幅が24mmの28mmスクエアケースであれば、私にぴったりだったのだろう。

ラルフ ローレン スクエア 867 コレクションのディテール
ラルフ ローレン スクエア 867 コレクションのケースサイド
ラルフ ローレン スクエア 867 コレクションのバックル
 だから28mmのシルバーが絶対によかったと思ったのだ。サイズもさることながら、私はシルバーの時計にも引かれてしまう。シルバーのブラックベイ58から、80年代の「マスト ドゥ タンク カルティエ」まで、シルバーのケースはまさに贅の極みだと思っている。メニューにあるデザートの欄を見ながらチーズケーキを一切れも食べずに、“何から切り分けようかな”と言っているようなものだ。

ホワイトゴールドケースにギヨシェ装飾を備えた、ラルフ ローレン スクエア 867 コレクションの旧モデル
ホワイトゴールドケース、文字盤にギヨシェを施した、先代の867。

 このアップデートが施される前の867は、SSケースでできた35mmのラインナップだった(ブランドは初期のスモールバージョンを廃止したようだ)。今回のリニューアルにより、867コレクションが以前の小さいサイジングに戻ったことで、まさにこの時計のあるべき姿になったように感じる。35 mmのSS製腕時計をブレスレットにつけたような、RLがここ数年位置付けていたSSウォッチの役割は決して意味がなかった。なぜなら我々は、すでにそのような時計を十分に所有していたからだ。

 中身のムーブメントは、超薄型のピアジェCal.430Pを搭載している。手巻き式で、2万1600振動/時でビートを刻む。ピアジェはリシュモンの子会社のため、このようなドレスウォッチに搭載されるべきムーブメントといえるだろう。

 ラルフ ローレンは表向きはファッションブランドであるから、867コレクションのデザインについてはさらに語る価値がある。一般的にファッションブランドは、過去数十年にわたって、時計製造とデザインを前進させてきたという点で、それ相応の評価を得られていない。ほかのファッションブランドウォッチ(手始めにシャネル、ルイ・ヴィトン、グッチなど)と同様、867コレクションは独自の道を切り開いている。

 この時計を見て、“ああ、ラルフがタンクをアレンジしたんだ、ちょっとかっこいいね”と思ってしまうのは不公平だ。というのも手首につけてみると、カルティエの「タンク」のようにはならないからだ。それよりも、もっとあからさまにアール・デコのスタイルだから、おもしろいのだ。

ラルフ ローレン スクエア 867 コレクションのリストショット
 時計に詳しくない人たちの周りでは、タンクよりも、質問責めにされたり褒められたりする。そして本当に時計に詳しい人たちの周りでは、なるほどねと尊敬のまなざしを向けられることだろう。

 実は、ラルフ ローレンの867を身につけている人は、自宅の時計ボックスのなかにすでにいくつか入っているのではないだろうか。事実867コレクションは、すでにカルティエを数本所持しているコレクター(アナ・ウィンター/Anna Wintour など)に向けられたものかもしれないし、それは何も悪いことではない。

ラルフ ローレン スクエア 867 コレクションのイメージ
 人生の半分をアメリカ中西部で過ごしてきた私にとってラルフ ローレンとは、地図上で起こっている、私の左側と右側でのすべての出来事について、常に願望を表してくれた存在だ。その名を冠したデザイナーは、郊外にウエスタン風の服を持ち込んで、都会の子供たちにカウボーイになる夢を抱かせると同時に、イーストコーストのプレップをも定義した人物だ。そして、その両方の世界を身近に感じられるようにもした。

 867コレクションはアール・デコを出発点(それとヨーロッパの古きよきラグジュアリーな雰囲気を漂わせながら)にし、それと同じような手法をとってきたのだ。

ブレゲ クラシック パーペチュアルカレンダー 7327が新登場。

ブレゲらしさを保ちながらアップデートを加え、よりシンプルになったパーペチュアルカレンダーの登場だ。

ブレゲスーパーコピー時計代引きはパーペチュアルカレンダーをアップデートし、新しい“クラシック パーペチュアルカレンダー 7327”を発表した。このモデルは2004年からブレゲの核となっているロングセラーモデル、Ref.5327の後継機である。この新しいリファレンスはブレゲのパーペチュアルカレンダーをよりシンプルにしたものだが、ブレゲらしいクラシカルなデザインは健在している。

従来の5327と同様、新しいパーペチュアルカレンダーのサイズは39mm、厚さは9mmで、18Kホワイトゴールドまたはピンクゴールドのケースで展開。主なデザインの変更点として、5327のセンターにあったパワーリザーブインジケーターを廃し、代わりに11時位置にレトログラード式の月表示を追加している。つまり新しいパーペチュアルカレンダーのサブディスプレイは6つではなく、5つということになる。また6時位置の日付表示もより大きくデザインされ、レトログラードのバランスがよくなって視認性が向上した。さらに2時位置と3時位置のあいだに配置されたムーンフェイズ表示は、クラシカルなエングレービングの雲のモチーフを施している。そして月に描かれた顔の表情がなくなった代わりに、手打ちによって仕上げられたシンプルな月がお目見えする。新月の魅力はそのままに、微笑みをたたえた気まぐれな月がなくなってしまったことを残念に思う人もいるかもしれない。

ブレゲらしく金無垢に銀メッキを施した文字盤に、伝統的なローズエンジン旋盤を使ったギヨシェ装飾を採用しているが、このギヨシェは簡略化され、全面をクル・ド・パリモチーフで統一している。前世代のモデルではサブディスプレイ全体に、クル・ド・パリ以外にもさまざまなギヨシェ模様を施していて、文字盤に質感と複雑さを与えるなど製造面でも美観面でも優れていた。とはいいつつも、アップデートされた7327のホブネイルパターンは、これはこれでより繊細な印象を与えている。ブレゲの伝統ともいえるアシンメトリー(左右非対称)の文字盤は、このアップデートが加えられたことでよりすっきりと、シンプルなものに変わったのだ。またアワーサークルはサテン仕上げ、12時位置のインデックスを左右から挟むように、ブレゲのシークレットサインが刻印されているのも確認できる。

7327を構成するほかの要素もまた、ブレゲのトラディショナルな流れを汲んでいる。もちろん、それはブルースティール製のブレゲ針から始まる。そしてミドルケースはコインエッジ仕上げを取り入れ、細長いラグは後からケースへ溶接している。

このRef.7327はおなじみのパーペチュアルカレンダーモジュールを搭載した超薄型自動巻きCal.502.3.Pを搭載している。前作の5327(さらには旧型のRef.3310まで)にも使われていたベースムーブメントだが、文字盤レイアウトのアップデートによりパーペチュアルカレンダーモジュールも変更している。前作の5327では美しいエングレービングに、スケルトンのゴールドローターを採用していたのだが、アップデートされた7327ではそれすらもなくなり、より伝統的でシンプルな仕上がりとなった。そして502.3.Pにはヒゲゼンマイやシリコン製ヒゲゼンマイなど、いくつかの技術的なアップグレードを施している。

我々の考え
新しい7327は、前作の5327および時計師ダニエル・ロート(Daniel Roth)氏がブランド復活を担当した1986年に発表した、オリジナルの3310からインスピレーションを受けているのは明らかだ。両モデルともにパワーリザーブ、曜日、日付、月、うるう年、ムーンフェイズの6つのインダイヤルと、基本的に同じ文字盤デザインとレイアウトを備えているが、これらの古いリファレンスのインダイヤルには、異なるギヨシェパターンが施されている。特にRef.3310は華麗でありながらも複雑な時計だ。この時計をコレクターが最近注目するようになった理由は、ここにあると感じている。

90年代のブレゲ QP 3310と先代のRef.5327(文字盤に施されたさまざまなギヨシェ模様に注目してほしい)。Images: Courtesy of Christie's and Sotheby's, respectively

ただし7327は、ブレゲのパーペチュアルカレンダーを、よりシンプルかつ現代に合うようアレンジしつつ、18世紀から続くブレゲの伝統的な美学と古典的なインスピレーションを遂行しようとしているように思う。最も目立った変更点は、やはり文字盤とムーブメントの仕上げをシンプルにしているところだろうか。スイスで最も多くのギヨシェマシンを所有しているブランドとして知られているブレゲ。ギヨシェマシンを駆使した伝統的な手法で、ギヨシェ文字盤を製作している数少ないブランドのひとつだ。しかし7327をより現代に沿ったものにするべく、ギヨシェ彫りを1種類のクル・ド・パリ装飾に絞り、古典的なディテールをなくしてしまったことに一部の人は不満に思うことだろう。

breguet 5327 caseback
ブレゲ 5327の複雑な彫刻が施されたムーブメントは役目を終え、アップデートされた7327ではより伝統的な仕上げが採用されている。

また、ブレゲは5327からムーブメントの複雑なエングレービングを廃止して、かわりにエングレービングとスケルトン加工のゴールドローターを採用した。ブレゲのパーペチュアルカレンダーはこの華麗な仕上げが特徴だったのだが、現在は役目を終えて、より伝統的で一般的なムーブメントを採用している。文字盤に施された複数のギヨシェ模様がなくなって残念な気持ちになるのと同じように、5327のブリッジとローターに施されたエングレービングも恋しく思う。とはいえ、アップデートされたムーブメントにはコート・ド・ジュネーブ、面取り、ポリッシュ仕上げのネジなど、ハイエンドキャリバーに求められる仕上げがしっかりと備わっている。アップデートされたパーペチュアルカレンダーのベースキャリバー502は、ブレゲがRef.3310以来使用しているものだ。さらにそのベースとなるのは、70年代からハイエンドブランドが採用している有名な超薄型ムーブメント、F.ピゲのCal.71だ。502.3.Pの特筆すべき特徴は、サファイアクリスタルのシースルーバックから見ることができるオフセンターローターだろう。

ブレゲ クラシック パーペチュアルカレンダー 7327の販売価格は各1157万2000円(税込)。今のところ、前作の5327はブレゲのカタログに1072万5000円(税込)という価格で掲載されているままだ。5327の特徴である文字盤、ムーブメントのディテールのほうが好きな方は、7327に施されたシンプルにアップデートしたものよりも安く手に入れるチャンスだ(さらに朗報だ。36mmのRef.3310は、以下のどちらかの数分の1の価格で見つけることができる)。これは約8%の価格差であり、ここ数年間のほかのブランドと比較しても、決して遜色はない。

少しばかり簡素化されているものの、ブレゲはパーペチュアルカレンダーにアップデートを施しても時計づくりにおける、古典的で伝統的な視点にはこだわり続けているのがわかる。7327はこのクラシカルな視点を維持しつつ、現代のテイストへとアップデートしているようだ。

breguet 7327 perpetual calendar
基本情報
ブランド: ブレゲ(Breguet)
モデル名: クラシック パーペチュアルカレンダー 7327(Classique Quantième Perpétuel)
型番: 7327BB/11/9VU(WGモデル)、7327BR/11/9VU(RGモデル)

直径: 39mm
厚さ: 9.1mm
ケース素材: 18Kホワイトゴールドまたはローズゴールド
文字盤: シルバーゴールドの文字盤、ローズエンジン旋盤で加工したギヨシェ装飾
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: ブルーアリゲーターレザー(ホワイトゴールド)、ブラウンアリゲーター(ローズゴールド)、いずれもフォールディングクラスプ付き

ムーブメント情報
breguet caliber 502 perpetual calendar movement
キャリバー: 502.3.P
機能: パーペチュアルカレンダー
直径: 27.1mm
厚み: 4.5mm
パワーリザーブ: 約45時間
巻き上げ方式: 自動巻き(オフセンターのゴールドローター)
振動数: 2万1600振動/時
石数: 35
脱進機: インバーテッド・ストレートライン脱進機のシリコン製ホーン、シリコン製平型ヒゲゼンマイ
追加情報: ベースキャリバーは、極薄のF.ピゲ製Cal.71から派生したブレゲ502

価格 & 発売時期
価格: 各1157万2000円(税込)

アルパイン イーグルの日本限定エディションが登場した。

ラグジュアリースポーツと呼ばれるジャンルの人気は依然高く、各ブランドからそれぞれ力のこもったモデルが揃う。そのなかでもひと際気炎を上げるのがショパールのアルパイン イーグルだ。だが、それを十把ひとからげに括ることはできないだろう。なぜならルーツは1980年に発表された名作サンモリッツにあり、その正統な後継にほかならないからだ。

サンモリッツは若き日のショイフレ氏がブランド初のスポーツウォッチコレクションとして開発を進言し、ショパールで初めてステンレススティール(SS)を採用したことでも話題を呼んだコレクションだった。結果、サンモリッツはブランドの代表作となり、以降L.U.Cの開発を始め、現代に続く本格的な時計製造へのエポックメイキングとなった。そのサンモリッツに魅せられ、新たな時計づくりを決意したのは息子であるカール-フリッツ氏だ。彼らの情熱は祖父のカール・ショイフレ3世をも巻き込み、こうして3世代の手によって誕生したのがアルパイン イーグルである。

ローンチイベント会場に展示された日本限定モデル、アルパイン イーグル 日本限定 エディション “SHIKKOKU”。その詳細については本稿の後半で後述するとして、まずはコレクション全体のおさらいをしたい。

アルパイン イーグルコレクションは2019年に36mm径と41mm径の2種類のケースサイズの3針モデルから始まり、翌20年には44mm径のフライバッククロノグラフ、そして21年には5万7600振動/時(8Hz)の高振動キャリバー Chopard 01.12-Cを搭載した限定モデルを発表し、魅力の幅を広げた。昨年は33mm径のケースバリエーションとCal.L.U.C 96.24-Lを採用したフライングトゥールビヨンのコンプリケーションによってさらなる新境地を開き、これに続くべく今年はCal.L.U.C 96.40-Lを搭載した極薄モデル、アルパイン イーグル 41 XPSも発表された。多彩な布陣は次世代のブランドアイコンと呼ぶにふさわしい。
そして新たに加わった日本限定エディションのローンチイベント会場に選ばれたのは国立競技場であった。都会の中心にありながら神宮の杜に位置し、多くの天然木をあしらい、最新鋭の競技施設に日本建築の伝統を宿す。それと共鳴するかのように、日本限定エディションは“SHIKKOKU(漆黒)”という名にふさわしい情緒的なブラックを纏い、禅へのオマージュとともにシンプリシティを極める。さらに新アンバサダーとしてラグビー選手の稲垣啓太氏の就任が発表され、この地を舞台に日本中を包み込んだ熱狂と感動を再び思い起こさせたのだった。

スポーツシックと位置づけられたアルパイン イーグルの人気は世界でも日本が最も高く、今回の限定エディションはその感謝の気持ちから実現したものだとローンチイベントの壇上に上がったショイフレ氏は語った。さらに3世代が関わったコレクションの開発現場では、自身の父と息子が特に仕上げについてサテンとポリッシュで意見が分かれ、結局、その両方を取り入れたらいいじゃないか、と折衷案で取り持ったという微笑ましい裏話も披露。彼は「ふたりともせっかちで、私がいちばん忍耐強いんです」と会場の笑いを誘う。

アルパイン イーグルは、ブランドに継承され一貫する時計づくりを象徴する存在であると同時に、次世代に向けた革新的な技術が注がれている。それがスティールをリサイクルしたルーセントスティール™である。先のWatches & Wonders 2023でも、ショパールは2023年内にこれをすべてのSS製ウォッチに採用すること、さらに現在は80%以上に留まるルーセントスティール™のリサイクル率を2025年までに90%以上に引き上げる目標を掲げ、サステナブル・ラグジュアリーのさらなる強化を宣言するほど、ブランドにとって極めて重要な意味を持つ。

かつてサンモリッツが当時の先進素材だったステンレススティールに注目し、ブランドで初採用した前例に倣うなら、ルーセントスティール™ほどアルパイン イーグルにふさわしい素材はないだろう。はたしてその採用は必然だったのか。ショイフレ氏に話を伺った。

「サステナビリティに取り組むなか、すでに実用化していたエシカルゴールドに続き、ステンレススティールのリサイクルについて研究と開発を進めていました。このプロジェクトが先行する一方、アルパイン イーグルのプロジェクトがスタートしました。当初から採用を考えていたわけではないですが、結果的にいいタイミングで両者が揃ったというわけです」

そして着実にコレクションを拡充するアルパイン イーグルと歩みをともに、ルーセントスティール™の生産技術も進化を遂げてきた。

「私たちは毎年25tのステンレススティールを使用しています。かなりの量になりますが、ある程度導入の目処が立ったので新たな目標を掲げました。期限を決めた大きなチャレンジですが、リサイクル率を90%に上げれば通常の工程でステンレススティールを製造する場合と比較して、二酸化炭素を4割ほど削減できます。ぜひ実現したいですね」

このルーセントスティール™は、新作のL.U.C 1860にも採用され、初代L.U.Cをモチーフにしたタイムレスなスタイルをより現代的にアップデートする。ルーセントスティール™の価値はいまやL.U.Cと肩を並べ、未来を見据えた革新性と揺らがぬ哲学を象徴するのである。

「じつは最初、日本チームからアイデアを提案された時は懐疑的だったんです」とリミテッドエディションについてショイフレ氏は言う。というのも、深遠なブラックのダイヤルにトーン・オン・トーンのインデックスと針を備え、瞬時には時間が読み取れないような仕様だったからだ。その“SHIKKOKU”と名づけられ、日本文化と伝統が育んできた漆工芸品を思わせる艶やかな黒は、禅の美学と端正な粋を極める。ダイナミックなアルプスの大自然から着想を得てきたコレクションの世界観とは印象が異なったのだろう。

 「角度によって時間が見えたり見えなかったり。でも次第にそこがとてもミステリアスでユニークだと感じました。もしかしたら、ときには時間が見えないほうがいいのかもしれない。今ではとても気に入ってますよ」と微笑む。

ダイヤルに施された装飾、アプライドのインデックスだけで視認性を確保した漆黒のダイヤルはまさに神秘的な印象を与える。

ダイヤルのミステリアスな雰囲気に合わせたティンテッドガラスによるシースルーバック。

新たに採用されたセーフティプッシャー付きのルーセントスティール™製トリプルフォールディングバックル。
ムーブメントは、現行シリーズが採用しているクロノメーター認定のCal.Chopard 01.01-Cをベースに、ミニマルな美しさを極めるため、あえてカレンダー表示を外したCal.Chopard 01.15-Cを搭載している。
実機を見ると、ルーセントスティール™ならではの品格あるホワイトゴールドのような光沢感に“SHIKKOKU”独特のフェイスが際立つ。正面からはまるで時間さえも存在しないブラックホールを思わせるのに対し、少し角度を変えると鷲の虹彩をイメージした独特のテクスチャーが浮かび上がる。腕につければその表情や色相もより多彩に変化するのだ。

針やインデックスにはクールグレーのスーパールミノバ®️を配し、暗所ではグリーンの光を灯す。またケースバックにはコレクション初となるティンテッドガラスによるシースルーバックを採用し、フェイスと共通した印象を与えている。

クールグレーのスーパールミノバ®️を塗布し、暗所での視認性を確保する。
 「こうしたミステリアスさと視認性を両立させるため、針は5種類から、表裏のサファイアクリスタルも3種類を試作しました。特にこだわったのはどのように見えるか。光や微妙な陰影が日本の文化ではとても重要だと思いました。求めたのはスクリーン越しに時間を見るようなイメージです」

漆黒に見え隠れし、移ろう時の表現をとおして、図らずも“陰影礼賛(いんえいらいさん)”の境地に達したのかもしれない。

この時計は、Ref.1463 "Tasti Tondi"のような、最もアイコニックな時計を所有することを夢見ながらも、

自分のコレクションにファーラン・マリを加えていた。しかし、ほとんどの人にとって、これらの時計は「偉大な時計」のひとつにちなんだものを身につける手頃な方法であり、実際に手に入れることができた。まぁ、そんなところだ。
私はいつもこのような限定モデルを見逃していた。多くの人がそうだった。発表されても、その存在を知る前に完売してしまうようなものだったのだ。そして、その時計は転売サイトに出回るようになり、しばしば元の価格の4倍以上の値段で取引された。いくら見た目が素晴らしくても、メカクォーツへのオマージュとしては、それは受け入れがたいことだった。そして、創業者たちが二度とこれらのモデルを作らないと誓ったため、私はトンディの良さとファーラン・マリが手に入れた魔法を味わうことなく、この先も生き続ける運命を感じた。
しかし、もうそんなことはない。このブランドの共同創業者であるアンドレア・ファーラン氏とハマド・アル・マリ氏もそれに注目し、ブランドの永久コレクションを徐々に展開している。選択肢のなかには、初期のクロノグラフ好きなヴィンテージ愛好家のために、楽しくて特徴的なデザイン要素を多く取り入れた3つの機械式時計があり、グレー、ホワイト、サーモンのセクターダイヤルが用意されている。私はこのうちふたつを手に入れた。最近市場によく出回っているサーモンダイヤルはスキップして、初めてファーラン・マリのリリースを見て以来、私の心をとらえて離さないFOMO(見逃し恐怖症)の度合いを確かめることにした。ネタバレ注意だが、それは素晴らしいものだった。
基本的に、このブランドはヴィンテージウォッチの優れた部分、特にクロノグラフのデザインの多くを取り入れ、機械式センターセコンドムーブメントを搭載し、クロノグラフ機能を持たないドレスウォッチスタイルの製品に組み合わせたものだ。あまり手を抜くことなく、また、時計を扱ったり身につけたりしたときに「これは手頃な価格の時計」という印象を与えることなく、新鮮でおそらく少し薄いストラップによる若干の軋みや、安価なムーブメントのローターによる少しのぐらつきを除いては、実現されているようだ。
この時計の1250スイスフラン(記事掲載時点では約20万4000円)という値段は期待値を抑えるのに役立つ情報だが、それでも箱を開けると、フィット感、仕上げ、そしてパッケージングに至るまで、すべてに感動せずにはいられない。
パッケージも、この価格帯でよく目にするものよりも気が利いている。
少なくとも記載されたものを見ると、ケースの寸法は少し奇妙に感じられる。私が着用していた数日間のあいだ、その時計が直径37.5mm、厚さ10.5mmであることは少なからず読んで驚いた。この厚さは、このようなドレッシーな時計にとってはアンバランスのギリギリのように思えるが、「牛の角」のようなラグを採用することで、ラグからラグまでの直径が46mmとなり、手首にバランスよく収まるようになっている。
正直なところ、10.5mmという厚さはそれほど厚くはない。しかし、ラグのカーブしたプロフィールは、ストラップの取り付け位置が低くなるため、視覚的にだけであれば、その高さをわずかに強調することができる。裏を返せば、ラグのあいだから製造番号を覗き見えてしまうのだ。
ようやく時計を手にしたときに目に飛び込んできたのは、仕上げの良さだった。ホワイトダイヤルはふたつのうち圧倒的に視認性に優れ、ミニッツトラックとロゴのブルーの文字がさりげなくブルーの針を引き立てている。
いずれにせよ、この時計には愛すべきベーシックがたくさんある。サテン仕上げのベゼルと段差のあるポリッシュ仕上げのケースは、クリーンでクラシカルなデザインだ(ただし、ステップ部分はすぐに汚れが付着する)。そして、時計を横から見ると、サテン仕上げのミドルケースがラグのサテン仕上げのサイドまで続いていることに気づき、これがポリッシュ仕上げのトップラグととてもよく調和している。

ディスプレイケースバックは、この価格帯にありがちな「気に入らなかったらよせばいい、できればよしておくべきだ」的なオプションではなく、むしろご褒美のように感じられる。確かに、世界最高の仕上げのムーブメントではない。それでも、ラ・ジュー・ペレ社のG100ムーブメントは、期待されるよりも優れたコート・ド・ジュネーブ仕上げとスネイル装飾が施され、回転と重量配分を改善するためにパラジウム・ガルバニックめっきが施されたフルタングステンローターを備えている。防水性に関しても50mであることに変わりはない。ムーブメントはハック機能つきで、これもまたボーナスだ。

ブランドがこれらの時計に採用したすべての小さなディテールを表現する、さまざまな比喩がある。ヴィンテージ時計愛好家にとって、私は"ヴィンテージ・ディテール"の"最高裁判所"の定義に従う。セクターダイヤルの十字線、植字されたブレゲ数字、外周のトラック(これはクロノグラフに適している)などを目にしたとき、あなたの心は、以前に見たことのある特定のリファレンスを探し始めると同時に、まだ独自のまとまりのあるもののように感じられ、多くのものがひとつにまとまっていることを理解するだろう。
ここで、おそらく何人かの人々が「どうして彼はそれに気づかなかったんだ!」と髪をかきむしったであろう、小さなディテールに入る。ヴァシュロン・コンスタンタンのパクリと思われるかもしれない、非常に目立つラグがある。しかし、そう単純ではない。我々はコルヌ・ドゥ・ヴァッシュのラグをある特定のブランドと結びつけて考えるかもしれないが、その時代には多くのブランドが同じケースサプライヤーを使っていたという事実もあり、歴史を通じてこのケース形状を採用した会社は数多くあるのだ。

カーブしたリーフ針は、ドレスウォッチとクロノグラフを組み合わせた文字盤にもかかわらず、この価格にしてはよくできており、ヴィンテージパテックのカラトラバからインスピレーションを得ている。また、ブレゲのアプライドインデックスに深みを与えているのだ。
そして、先ほどのステップケース。裏蓋を見ると、この時計のケースは、伝説的なフランソワ・ボーゲルの最も象徴的で重要なケースデザインのひとつに大きくインスパイアされていることがわかる。私はボーゲルのケースが大好きだ。時計そのものを収集することはできないが、知識を収集するために時計をよく研究していると、そんなものに夢中になる。
このようなディテールは素晴らしいが、ファーラン・マリがここで何か新しいことをやってのけようとしているわけではない。(ヴィンテージウォッチやモダンウォッチにおいて)以前から行われてきたことを、良い場所で素晴らしい実行力にて行っているのであり、そのプラットフォームを使って、何をしているのか、どこからアイデアを得ているのかを強調しているのである。
例えば、ブランドのウェブサイトには、同社の時計が「スイスのジュネーブで想像、スケッチ、デザイン、試作(3Dプリントケース)」されていることが記載されている。これは、「フランソワ・ボーゲルの工房があったのと同じ街で、彼は過去に最も偉大なケース製造者のひとり(1931年に初のガスケット付き防水ねじ込み式ケースバックの特許を取得)であり、今日の象徴的な数多くの時計ケースを供給している」のだ。

ブライトリング クラシックなナビタイマーの新作限定モデルをこっそりと発表した。

アイコニックなパイロットクロノグラフに、クールなグレー文字盤をあしらった米国限定モデルが登場した。

ブライトリングは8月9日、クラシックなナビタイマーの新作限定モデルをこっそりと発表した。大型の46mm径ケースを採用し、米国で300本限定で販売(日本での展開はなし)される、洗練されたダークカラーのパイロットウォッチである。

 46mm径の現行ナビタイマーのほかのラインナップでは、ブラックとホワイト、またはライトブルーとホワイト(そしてグリーンとブラックの組み合わせもある)のハイコントラストな文字盤を採用しているが、この新作ではアンスラサイトダイヤルにブラックのインダイヤルというより控えめな組み合わせが採用された。外周の回転計算尺をはじめとする白いインデックス、針に施された白い夜光、そして文字盤上のレッドゴールドのバーインデックスの先端に施された白い夜光がコントラストを描き出している。
 ほかの46mm径のナビタイマーはSS製かゴールド製であったが、このモデルはSS製ケースに18KRGのノッチ付きベゼルを備えている。それ以外のプラットフォームは変わらない。クロノメーター認定を受けて70時間のパワーリザーブを有し、シースルーバックから見えるブライトリングのマニュファクチュールであるCal.01の搭載に加え、30m防水に3つのインダイヤル、6時位置にデイト窓を備えている。この新作は米国内のブティックや小売店、オンラインストアでのみ購入可能で、価格は1万1900ドル(日本円で約171万4000円)となっている。
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我々の考え
私はこれまでナビタイマーがあまり好きではなかった。ナビタイマーはいつも大型で賑やかな印象を受けるが、それこそがポイントの時計となっている。しかし航空にまつわるさまざまなエピソードを知り、多くのパイロットに会うにつれて、私はこれらのモデルをアナログウォッチを愛する人々に向けられた実用的で視認性の高い道具として評価するようになった。

 ナビタイマーが誕生して以来発表されたあらゆるバリエーションから探すなら、ヴィンテージゴールドのコスモノートを1本買えるだけの小銭を求めてソファのクッションのあいだを掘り起こすことだろう。ゴールドメッキとツートンカラーのモデルは、その次の位置づけになると思う。ブラックの文字盤と24時間表示のコスモノートシリーズに採用された大きなアラビア数字のコントラストが、ケースのゴールドとよくマッチしている。そしてこのコントラストは視認性を高める手助けもしてくれる。この事実が、私の今回のリリースに対する見解を形作っている。
 もし回転計算尺を備えた時計にそのようなものが存在するならば、新作の限定モデルはナビタイマーにおけるよりドレッシーなオプションのように感じられる。アンスラサイト文字盤とブラックのインダイヤルとの絶妙なコントラストを持つこのモデルは、空の上で命がけのナビゲーションを行うには使いにくいだろう。夜間飛行の際も同様だ。ナビタイマーには例によって夜光塗料がほとんど使われていない。しかし、夜の街(またはほかのパイロットとの集まり)に出かける際に、クラシックで少し高級な、航空への愛を思い起こさせる時計が欲しいのであれば、この時計を腕に巻くのも悪くはないと思う。


基本情報
ブランド: ブライトリング(Breitling)
モデル名: ナビタイマー B01 クロノグラフ 46 米国限定モデル(Navitimer B01 Chronograph 46 U.S. Limited Edition)
型番: UB01371A1B1P1

直径: 46mm
厚さ: 13.9mm
ケース素材: ステンレススティールと18Kレッドゴールド
文字盤色: アンスラサイトとブラックのサブダイヤル
インデックス: レッドゴールドのバーインデックスと回転計算尺
夜光: あり
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: ブラックのアリゲーターストラップとSS製デプロワイヤントバックル


ムーブメント情報
キャリバー: ブライトリング マニュファクチュール 01
機能: 時・分・秒表示、クロノグラフ、デイト表示
直径: 30mm
厚さ: 7.2mm
パワーリザーブ: 70時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
クロノメーター認定: あり

価格 & 発売時期
価格: 1万1900ドル(日本円で約171万4000円)
発売時期: 米国のブティック、小売店、およびブランドのWebサイト限定で発売中(日本での展開はなし)
限定: 300本限定

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